夏の音色で涼やかに。いろいろな風鈴の種類
夏の日に、風鈴のある家の前を通ると、涼しげな音色に心惹かれることがあります。
エアコンが普及した今の時代でも、涼をとる方法って色々とあるんだなぁ。
そう思い返す瞬間です。
夏の暑さも、味わおうと思えば、生活の中で美しい工夫ができるもの。
今年はひとつ、「風鈴」を吊り下げてみようかと考えています。
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風鈴と一口に言っても色々とある
さて、風鈴と一口に言っても、調べてみると素材や形など、色々とあります。
風鈴の音も、ものによって全然ちがいます。とても多彩です。
わが家で「いいね」となった風鈴を取り上げてみます。
江戸風鈴
江戸風鈴とは、名前の通り江戸時代からある風鈴。ガラス素材の風鈴です。
江戸で作られていれば江戸風鈴というわけではなく、一種のブランド名。「江戸風鈴」と呼べる風鈴を作るところは、都内でも2箇所しかないそうです。
職人さんが型を使わず1つ1つ吹いて造形する江戸風鈴。チリンチリンといった軽やかな音も、職人さんの作り方によってそれぞれに個性が出るんですって!
ガラスの模様や絵柄にも風情を感じる風鈴らしい風鈴。
いいですねぇ。
南部風鈴
岩手県の「南部鉄」を素材とした風鈴です。
鉄器が有名で、色々なデザインがありますが、風鈴も素敵ですね。
リーンリーンといった伸びのある音。涼しさを感じさせます。
この風鈴、私の実家にあったかも。
音にノスタルジックな趣(おもむき)を感じるのは、そのせいかもしれません。
砂張風鈴(さはりふうりん)・小田原風鈴
小田原風鈴ともいうそうです。
最高級ともいわれる風鈴で、鉄ではなく砂張(さはり)という、銅(どう)に錫(すず)を含ませた材質で作られているのだとか。「砂張」は材質のことなんですね。
黒澤明監督映画で「最高の風鈴を使え」といわれたシーンで用意されたのが、この砂張風鈴。
音の響きもやはり別格というか。
初めて聴くときは、スッと鳥肌が立つようなキレイさがあります。
真鍮風鈴、能作(のうさく)
「能作」は会社の名前。
富山県高岡市で1916年創業の鋳物のメーカーです。
もともと仏具などを作っていたところだそうですが、インテリアやテーブルウェアもとっても素敵。
風鈴でいえば、真鍮(しんちゅう)を使った美しいかたちの風鈴が人気です。
見惚れてしまうような滑らかな曲線と、伸びのある澄んだ音色が素敵ですね。
明珍火箸風鈴(みょうちんひばしふうりん)
みょうちんひばし…名前が難しそうですが、意外と簡単。
「明珍」さんの作る「火箸」型の風鈴です。
明珍家は平安時代より五十二代続く甲冑(かっちゅう)の職人さん家系だそう。そして火箸は、炭火などを掴むための「お箸」のこと。箸を使った風鈴なんですね。
「火箸で風鈴とは?」と不思議に感じますが、なるほど。
ガムランにも似た神妙な音の響きは虜になるくらい素晴らしいです。
風鈴の音は、脳を癒す?
風鈴のことを色々と調べていたら、ちょっと興味深い情報がありました。
小川のせせらぎや、小鳥のさえずりに近い周波数(3000ヘルツ以上)の”ゆらぎのある音”が、幾つかの重なった音。これを聴くと、人の脳の中では、自律神経をリラックスさせる「βエンドルフィン」や「セレトニン」などが分泌されると言われているそうですよ。
たしかに、風鈴の音ってなんだか涼しいというか、気持ちが良いというか。
私たちの脳を、癒す音でもあるのかもしれません。
風鈴の音がご近所迷惑にならないためには?
涼やかで、素敵な音色の風鈴ですが、近隣への「音の問題」が気になる方も多いのでは?
そういう時は、風鈴を吊り下げっぱなしにせず、夕暮れ時など、「風鈴の音が聴きたい時だけ」吊り下げて、普段はしまっておくいいですよ。気持ちよく音を聴ける間だけ風鈴を鳴らせば、音の問題にもなりにくいのだとか。
こないだ図書館で読んだ「おばあちゃんの知恵袋」に書いてありました。
なるほど、たしかに。さすがおばあちゃんの知恵。
夏の日の夕方に風鈴の音、いいですね
夏に鳴る風鈴の音って、本当、涼しげで癒されますよね。
調べていると、風情がたっぷりの風鈴が欲しくなってきちゃいました。
最近は、ウェブサイト上で風鈴の音も視聴できたり、質のいい風鈴でも、通販で購入できたりと便利なので、上にあげた風鈴をひとつ買ってみようかと考えています。
どれがいいかなぁ。
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