おばあちゃんの知恵袋って素晴らしい。夏を涼しく過ごすコツ。
図書館で借りてきた本で、とても良かったひとつが『夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋』です。
日本で昔から実践されてきた生活の知恵は、からだにも環境にも、お財布にも負担の少ないものばかり。自然な工夫で、暮らしをよくしていける内容はとても素晴らしいと感じました。
今回は、この書籍に書かれているたくさんの知恵のなかから、個人的に気に入った3つの知恵を引用し、夏を涼しく元気に過ごすコツをご紹介したいと思います。
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夏を涼しく、元気に過ごすコツ
風を味方にする。扇風機・うちわ・風鈴
エアコン、クーラーが当たり前の夏ですが、「風」の使い方にも関心を向けると、より快適に過ごせます。
まずは、扇風機の工夫。
部屋の窓やドアを2カ所以上開けて風通しをよくし、風が出て行く方の窓際に扇風機を置いて、外に向かって風を送ります。すると部屋の中にたまっていた熱気が排出されて、別の窓から涼しい風が吹いてきますよ。
引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.12
扇風機で室内の空気を外に出し部屋の熱気をだすんですね。他にも水で湿らせたガーゼを、扇風機のカバーに結びつけてよりひんやりとした風が楽しむなんていう方法もあるそうです。
団扇(うちわ)や扇子(せんす)も、一役買ってくれます。
扇子や団扇にハッカやミントのオイルを少量たらすと、涼やかな香りの風が生まれます。
扇子は和装洋装を問わずに携帯できる便利な道具なので携帯に便利なのだとか。
夏の風物詩ともいえる風鈴もいいですね。五感で涼をとるには適したアイテムです。
しかし、集合住宅などに住んでいると、音の問題が気になって使わない方も多いでしょう。
涼むときだけ軒下やベランダに吊るしたり、部屋の中に吊るしたり、といった心配りがあれば、こうしたトラブルも起きません。
引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.13
使うときだけ吊るせば、多くの人に快適なんですね。なるほど。
夏の夕暮れの時間に近隣から聴こえる風鈴の音は、とても気持ちが良いものです。
関連夏の音色で涼やかに。今年は「風鈴」を吊り下げてみようかしら。
お風呂でさっぱり。塩湯、重曹湯
夏場はどうしても疲労がたまりがちです。シャワーよりもぬるめのお風呂が良いそうですよ。
湯船に38度から40度のお湯を張り10分間はつかりましょう。
副交感神経が働くことで心身がリラックス。夏バテ予防に一番必要な深い睡眠が得られます。引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.22
お風呂に入ると血管が広がるので、血液の流れがよくなり体の老廃物も排出されます。
お風呂にひと工夫するのも良い方法です。
天然塩50グラムを38度くらいのお湯に入れます。体の老廃物をとり血行をよくする効果が。
引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.23
こちらは塩湯と呼ばれるものだそう。塩で変わってくるとは。知りませんでした。
「重曹湯」なんてものもあるんですね。
重曹湯は別名「美人湯」と呼ばれています。浴槽に大さじ3杯の重曹を入れましょう。
引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.23
調べてみると、重曹は入浴剤に含まれる成分であり、弱アルカリ性のため、皮脂よごれや体臭などを落としてくれる効果があるようです。
熱帯夜でもぐっすり。手のひら温湿布、チョイ寝
夏の暑い夜はどうしても睡眠が不足しがちです。気軽にできる「手のひら温湿布」を試してみてはいかがでしょうか。
お腹を温めると、副交感神経が働きはじめて体がリラックスし、自然に眠くなってきます。やり方は簡単。両手のひらをおへそを挟むようにあてて、下腹部を10分間温めるだけ。
引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.33
手のひらを当てるだけの簡単な工夫ですが、効果的。
免疫力も上がるので冷え性の人にもおすすめなのだそうですよ。
眠れなくても気にしないようにしましょう。もしも眠れなかったら、翌日の昼休み、机につっぷして15分ほど昼寝をしましょう。これでたいていの疲れは取れてしまうものです。
引用:夏を涼しく! おばあちゃんの知恵袋|大和出版 P.35
チョイ寝は、「パワーナップ」なんていう呼び方で、最近のビジネスライフハックに出てきたりもします。眠れないことへのプレッシャーもなくなり、夜も眠りやすくなる効果もあるそうです。
昔からの睡眠の知恵なのですね。
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昔からの知恵は、たくさんある
書籍に書いてある知恵袋の数は、まさに星の数ほど。キーワードをざっとあげてみても…。
打ち水、蚊取り線香、扇風機のコツ、扇子、風鈴、携帯冷茶、緑のカーテン、水生植物、押入れ対策、すだれ、お茶がら、靴の匂いとり、排水溝のぬめりとり、縦走、酒風呂、浴衣、ステテコ、麻、麦わら帽子、アロハシャツ、そばがら・小豆枕、寝ござ、快眠体操、手のひら温湿布、半身浴、・足湯、ミント風呂、チョイ寝、玉ねぎで安眠、菊枕、ヒノキ、青じそ茶、ホットタオル、焼き塩療法、たんぽぽコーヒー、どくだみ茶、枇杷茶、スギナ茶、大根あめ、れんこん汁、豆腐湿布、キャベツのヘルメット、たまご酒、みその温湿布、ヨモギ、きゅうりの汁、石けんの水かゆみ止め、パンとビールの漬物、最初の一杯の工夫、レモン、カラシ、氷ミルクセーキ、水ようかん、乾電池が長持ちするヒント、キュウリパック、アボカドヘアパック、卵白シャンプー、ショウガトニック、たまごの薄皮パック、酒粕ダイエット、シモン芋、足指洗い、顔のむくみとり..などなど。
キーワード、ひとつひとつに知恵があり、工夫があり、生活をよくするヒントがあります。
ただただ部屋を涼しくするのではなく、
涼しげな過ごし方を工夫したり、
湿気を管理したり、
気になる匂いを解消したり、
他にも肌の健康、夏バテ予防、夜の快眠、夏風邪対策などなど..。
生活のあらゆる切り口から、できる工夫があることを気づかせてくれる、おばあちゃんの知恵の深さには心底、驚かされますね。
NPOおばあちゃんの知恵袋の会のウェブサイトでも様々な暮らしの知恵が紹介されています。
http://www.chiebukuro-net.com/
こちらにもたくさんの知恵が書かれていますので、興味のわいたかたはチェックしてみることをおすすめします。
テクノロジーと知恵袋のミックス
昔の日本の知恵などを知ると、年々と進化する家電製品やサービスなどに懐疑的な見方をしてしまう気持ちも出てきます。
「昔に戻った方がいいのかな..」なんて考えがよぎることもあるかもしれません。
でも、現代のテクノロジーの進化、それはそれでとてもいいことだと思います。
夏の過ごし方ひとつとっても、都市部は昔の日本の農村なんかとは、暑さも違いますし、「風を取り入れれば涼しいんだから、エアコンは絶対使わない!」、なんていうのはかえって熱中症の危険が上がってしまい本末転倒ですね。
おばあちゃんの知恵袋でも、扇風機やエアコンを取り入れて、より効果的に涼しく過ごすコツを紹介しています。
便利なことはとてもいいこと。
そこに知恵をミックスして、より無理なく、自然に、快適に過ごす。
そんな風にバランスの取れた、健康的な夏の過ごし方のために、おばあちゃんの知恵袋を取り入れていくと良いのではないでしょうか。