側溝を道路に作るには?費用は誰が負担する?
マイホームを検討中のわが家。
田舎に家を建てるので、下水道ではなく浄化槽。
浄水の放流先もないので溜桝を設置するか、道に放流用の側溝を作る話になり、側溝を作ることにしました。
しかし、実際、作るとなると、いろいろ気になることが。
- 側溝って誰が作るの?
- 道だし勝手に作れないよね?
- いくらくらいかかるものなの?
- 費用は誰が負担するの?
家のメインの話じゃないものの、とても大事なことなので、記録として記事にしておきます
ぴったり参考にできるわけではないと思いますが、似たような状況のかた、ご参考までにお役立てください。
- スポンサーリンク
側溝って誰が作るの?
まずわが家の場合、建築士さんに設計をお願いしている最中で放流先の話が出ました。
わが家の側溝工事の概況ですが、
- 放流先として溜桝か側溝が必要
- 長い目で考えると側溝を設置した方が安く済む
- 一番近くのつなぎ先まで150m弱
といった具合でした。
田舎の道だったので近くの側溝まで約150mありました。
これは個人が側溝を引くには、けっこう長い距離のようです
住宅がすぐ周囲にあるようなところだったら十数メートルくらいで済むのではないでしょうか。
側溝を作る人ですが、建築士さんがいうには、
- 「施工会社」に家の工事とあわせて取りもってもらう
- 個別に工事業者さんと契約する
といった選択肢があるようでした。
運が良い?と市町村の都市計画に側溝工事が入っていて実施されることもあるようです。また側溝設置の要望を地区からあげることもできるそうです。
でもわが家の道の場合は、要望を出しても優先されなそうな田舎道でした。
一応、役場で話を聞いたら「要望が検討されるのに数ヶ月かかるし、今、工事が立て込んでて優先されないし、運よく計画がされても設置まで15年以上先になる見込み」といった話を丁寧に伝えてもらえました。
そりゃいかん。
ちなみに大まかに側溝を作るための工程をあげるとこんな感じのようです。
- 進行・調整
- 側溝の設計(測量)
- 申請(役所など)
- 工事・工事監査
施工会社で丸ごと受けてくれる場合もありますし、バラバラにやる場合もあります。
もちろん設置するのは「依頼者本人」となりますので、申請書類の申請者の名前は「依頼者本人」となります。
後述しますが申請作業は施工会社さんなどに代行をお願いできます。
道だし勝手に作れないよね?
作るのが自分の土地でない場合は当然、勝手に作れません。
所有者に許可を得る必要がありますが、側溝を通す道が誰のものかで変わってきます。
- 県道・市道など(役所に許可申請)
- 私有地(持ち主に許可)
公道の場合、そもそも側溝設置不可だった場合は作れません。
私有地の場合も土地の所有者から許可が降りない場合は作れません。
それぞれ確認が必要です。
わが家の場合、道は市町村の管理している道でした。
そのため、設計とは別に建築士さんに側溝設置許可申請の代行業務をお願いしました。
申請の代行をお願いしても、何度か建築士さんと役所に行って、三者で打ち合わせをしました。
- どういった目的で使うか
- 誰が使うか(近隣と共有の場合はその世帯も)
- 役場の指定事項の連絡
- 工事の時期
- 側溝の仕様など
基本的には建築士さんが設計プランを用意し、役所の人と調整していく流れでした。建て主には簡単な質問しかきません。
家をいつ頃に建てる予定か。どれくらいの規模の家か(排水量がどれくらいになるか把握したい)。などを聞かれ、答えました。
意外なことに行政としては側溝設置よりも溜桝で汲み取りが、推奨されそうな流れでした
「工事が無理そうなら汲み取りでもいいんですよー」など、やんわり言われました。
土地の状況によるのかもしれません。
いくらくらいかかるものなの?
施工会社が受け持ってくれた場合は、そこで見積もりが出されると思います。
私の場合は段取りがよくわからず、施工会社さんに家の見積もりをお願いする、はるか前に、自分で業者さんに見積もりをとるせっかちプレイを発揮しました。
- 申請代行にかかる費用
- 設計にかかる費用
- 工事にかかる費用
などが、大まかな費目になります。
側溝をどう作るかによって費目も変わってくるようですので、おおざっぱな参考までに。
値段については、一概に言えず。
これらの要因で大きく変わってきます。
- 測量のボリューム
測量が長く必要。境界だしがたくさん必要だと高くなる - 設計難易度
制約が多い、側溝が複雑、調整に時間がかかると高くなる - 側溝の仕様
側溝にも数種類あり役所の指定などによって高くなる - 道の現況
道の埋め戻しが多い、道のアスファルトが劣化してるなどで高くなる - 側溝の設置距離
長い方が高くなる
あくまでうちの場合ですが、調整・申請・設計・工事などトータルでメートルあたり2万円くらいになりました。
※正直、変動要因がありすぎて、金額は参考にはならないので、見積もりを出してもらった方がいいでしょう。
- スポンサーリンク
費用は誰が負担するの?
側溝設置費用の負担については、基本的に作る本人が負担します。
しかし近隣で側溝を使う人々がいるなら折半する方法もあります。
わが家も、150mを通すとなると金額としてはかなり大きいです。
小さい家でなるべくローコストに家を建てようとしていたのに、この額をひとりで払うのは厳しい。
すると近隣で運よく、同じようなタイミングで家を建てるかたが数名いて、折半できることとなりました。
費用を折半する場合の注意
- なるべく平等になるよう金額を分ける
建築士さんのオススメは「使う距離の比率」で分けるといいとのこと - 代表者などの作業負担をゼロ円で評価しない
あとあとモメる火種となる - 近隣の費用捻出を無理強いしない
あとあとモメる火種となる - 代表への集金にせず分割請求してもらう
盗難、紛失のリスクを回避する
わが家の場合は、私が音頭をとるかたちで費用捻出の提案を書面にまとめ、近隣世帯の代表者と連絡しあいました。
前向きに賛同してくださるかたも、側溝に繋がない予定でごめんなさいのかたも、費用負担したいけど提案額だと難しいかたも、バラバラで出ます。
この辺を調整していくのが割と大変で、疲弊しました
代表で音頭をとる場合、こういった作業をボランティアにせず時給換算でメモしておきます。
そして側溝の費用負担額からちゃんと割り引きすると、あとあとモメたりすることが減っていいそうです。(←建築士さんのアドバイス)
地域づくりのはじめの一歩として
マイホームを建てる前から近隣の人と交渉をするのはけっこう緊張しますが、お互いに顔を見るいい機会でもあります。
わが家も相談をしたご近所さんがとても良さそうな方たちで、これから住まうのにとても安心できてよかったです。
お互いに良くなるよう手配する。
地域づくりの初めの一歩って感じでした
側溝もなんとか折半でいけて、とても運が良かったと思います。
あわせて読みたい